PUF (Physical Unclonable Function)


PUFという考え方を利用し、型の同じ製品についてひとつひとつの個体検証をおこなう。
現在、FPGAの搭載されているデバイスであるSASEBO-GⅡを利用して「SRAM PUF」について研究中。


研究の目的


同じものを製造したつもりでも、各人工物はミクロサイズの組み合わせが異なっている。
同じ製造工程で造られる同型製品は製造の際にどういったばらつきが出るのか、ばらつきからどうやって個体識別をするのか。
これらがPUF研究の中心となっている。


PUF(Physicaly Unclonable Function)とは?


PUF : 物理的に複製が困難である関数
工場のような製造ラインで造られた製品同士でも、物理的な構造には微小なばらつきが生じる。このばらつきによって製品ごとに異なる物理的な特性が現れる。
ここで”生じる微小なばらつきは制御することはできない”という条件から、製品ごとの物理的特性は複製困難であるとしている。

しかし、ここに現れる微小なばらつきから得られる情報は”確定値で得る”ことは難しいというのが現状である。


FPGA(Field-Programmable Gate Array)とは?


現場でプログラムができるゲートアレイ製造手法の回路であり、ハードウェア記述言語によってプログラムを書き換えることで多種多様な働きをさせることができる。
研究室ではSASEBO-GⅡと呼ばれるFPGAを2つ組み込んである評価基板を利用して研究を進めている.
FPGAを用いることにより同じデバイスで様々なPUFについて研究を行うことができる。


PUFを応用することでなにができるのか



生産者が製品出荷前にPUF情報を管理しておけば、対象製品が自社製品であるかどうかを確認できる。
これはPUFの”複製困難な性質”を前提として実現する。
製品ごとに現れてしまう固有特製から得られるPUF情報は、複製困難という条件のもとで偽造品とは異なるPUF情報を示す。


SRAM PUF の研究



それぞれのセルは初期状態として”0″もしくは”1″のどちらかの状態に必ずなる
どちらの状態になるかは確定していない。
SRAMの値が製品固有のものにばらつくことを仮定して、データの測定および検証を行っている。


この投稿はが公開しました